東京ディズニーリゾートの決算資料から考える|値上げとDPA拡大で何が変わるのか

オリエンタルランドの決算資料を読んでいて、いちばん印象に残ったのは、「入園者数はほぼ変わっていない」という点でした。

売上高や営業利益は過去最高を更新している一方で、来園者数が大きく増えたわけではない。

つまり東京ディズニーリゾートは、「たくさんの人を集める」ことで成長しているのではなく、一人ひとりの使い方、過ごし方が変わったことで成り立っている。そんな構造が、数字からはっきりと見えてきていると感じます。

実際にチケット代は少しずつ上がり、ホテルの宿泊費も、ここ数年で体感として少なくとも2〜3万円ほど上がった印象があります。

さらにDPAが定着し、バケーションパッケージの利用も広がったことで、ゲスト1人当たりの売上が伸びているのは、ある意味では自然な流れだと思います。

もちろん、物価高の影響で仕入れ値や人件費、光熱費など、あらゆるコストが上昇している中で、値上げそのものを単純に否定することはできません。

利益を上げなければ、新しいアトラクションやショーへの投資も続けられない。決算資料を読むと、その前提はとても現実的に感じられます

資料の中では、ディズニー・プレミアアクセス(DPA)の対象拡大や価格の見直し、さらに2027年以降には事前購入の導入が予定されていることも示されていました個人的には、パークを楽しむための選択肢が増えること自体は、とても前向きに感じています。

お金を払って時間を買う、体力や運に左右されにくい方法が増えることは、人によっては大きな助けになるはずです。

一方で、その分システムは、これからさらに複雑になっていく可能性も想定できます。

選択肢が増えるということは、考えることや判断する場面が増える、ということでもあるからです。

DPAの事前購入も、導入当初は一時的な争奪戦になるのかもしれません。それがどのように落ち着いていくのかは、まだわかりませんが、今までの状況を考えるとその懸念は拭えません。

また最近では、イーストサイドカフェが一部の時間帯でバケーションパッケージ専用のラウンジとして運用される予定が発表されています(2026年夏季限定)。これによりバケパの価値が、よりわかりやすく可視化される動きも見られます。

※公式情報はこちら(リンク:
https://www.tokyodisneyresort.jp/vp/guide/info/freedrink_lounge.html)

その分、価格の見直しや、ホテル料金の上昇も続いていくのだと思います。

それでも、東京ディズニーリゾートの人気が極端に落ちることは、あまり想像できません。

私は遠方に住んでいるので、東京ディズニーリゾートに行ける回数は、どうしても限られます。

だからこそ、早朝から並ぶ体力や、その場の判断にすべてを委ねる楽しみ方よりも、事前に選べるものが増えていく流れには、正直なところ、少し安心する気持ちもありますし、期待する部分も大きいです。

一方で、何度も通える人と、年に一度行けるかどうかの人とでは、見えているディズニーが、少しずつ違ってきているのかもしれない。そんなことも感じます。

インターネットの普及によって、決算資料のような情報も、以前より多くの人の目に触れるようになりました。その分、ディズニーを「ビジネス」として捉える視点が強くなる場面も増えています。

それでも、ディズニーが「楽しむ場所」であること自体が、すぐに変わってしまうわけではないとも思っています。

ビジネスとして成長し続けることと、素直に楽しめる場所であり続けること。

その境界線が、これからどんな形で変化し、どこで交わっていくのか。

決算資料を読みながら、私はその過程を、遠方から静かに見守っていきたいと思いました。

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